こんにちは、あざらっしゅです。
本日は、当時22歳の私がアルバイトで貯めた10万Gを握りしめて、震えながら歌舞伎町ルール雀荘・エスラッシュに新規で行った話です。では、はじまりはじまり~

そもそも歌舞伎町ルールってどんなルール?
歌舞伎町ルールとは、その名が示す通り歌舞伎町の雀荘に多く採用されているルールです。店によって多少の違いはもちろんありますが、大まかなルールは共通しています。下記はマーチャオやZOOなどの雀荘チェーン店とルールが異なる部分を列挙したものです。
【ルール表】
- 条件付き東南戦(東4局終了時、トップ目が一定の点数以上の場合ゲーム終了。26000点以上あれば終了することが多い)
- 1000点100Gのウマ20-50。
- 祝儀は一発、赤、裏、1枚につき1000Gで鳴き祝儀。
- 祝儀2枚相当の青牌あり。鳴き祝儀。
- 白ポッチあり。リーチ後ツモるとオールマイティでアガリで、祝儀1枚オール。
- 常に東西場で西が役牌。
- 1本場1500点
- トビ賞あり。飛んだら祝儀1枚を飛ばした人に払う。
総じてウマが高く、祝儀も1000Gとそれに合わせて非常に高くなっています。トップ1回で素点とウマ・オカ合わせておよそ8000Gなので、4枚オールをツモアガリしたトップで+20000Gを超えることも珍しくありません。
条件付き東南戦ですが、このルールだとほぼ南入しません。大抵は東4局で終了します。ほんの15分で10000Gが動く、巷のフリー雀荘では最も動きの激しいルール、それが歌舞伎町ルールです。
いざ、御徒町エスラッシュ
2017年末、東京都御徒町に歌舞伎町ルールの雀荘が産声を上げた。
【麻雀エスラッシュ】
当時の私が行くには雀力も財力も足りていなかった。雀荘のシフトに入りながら、空いた時間に麻雀の戦術本や強い人のブログを読み漁った。
手牌を読む「力」と、負けない「自信」がついた2018年の夏、ついにエスラッシュに新規で行くことにした。

「「「いらっしゃいませー!!!」」」
内心すごく緊張していた私が店内に入ると従業員3人の元気な声。「普通の雀荘だ…」と胸をなでおろしながら店内をキョロキョロしていた私に、ネームプレートに店長と書かれた青年が私に話しかけた。
「当店にご来店されたことはございますか?」
「はじめてデスっ…!」
緊張のあまり少し声が上ずってしまった。恥ずかしい。
「こちらのご新規様来店カードに記入してお待ちください。」
私は、名前を記入する欄にあらかじめ使うと決めておいた偽名を書いた。怖い人相手にモロヒッカケリーチやラス確アガリなどで何か言われた時に本名だとマズいと感じたからだ。もちろんこの心配は杞憂に終わる。
「それではルール説明させていただきます。店長の〇〇です」
「赤が5に各1枚ずつと、5ピンにサファイア5ピンが入っています。」
サファイア5ピン

本物のサファイアのような輝きに思わず手に取って盲牌してみた。
ざらり
とした感触が親指に伝わる。その後もルール説明は続いた。
「…以上でルール説明を終わります。何かご不明な点はございますか?」
「大丈夫です。」
そう言いながら30000Gを店長に渡す。程なくして、20000G分のチップと10000Gのプレートが運ばれてきた。プレートには偽名の「石坂」が大きく書かれている。
「こちらのプレートを精算で使ってしまうと次のゲームに進めなくなってしまうのでご注意ください。メンバー3入りでよろしければ、卓をご用意出来ますがどうされますか?」
チラリ、と稼働している卓を見る。お客さん4人でラス半は入っていないようだ。
「3人入りで大丈夫です。」
「かしこまりました。それでは石坂様、お席4か所からお選びください。」
なんとなく、入り口の見える壁際の席を選び、メンバー3入りでデビュー戦が始まった。
闘牌開始!
東一局は全員で牽制し合って流局。ノーテン罰符の1500点の支払い。
東一局1本場、西をポンして待ち選択

5ピンを切ってカン8ピンに受ける。赤やサファイアを引いたらその時はカン6ピンに受け直すつもりでいた。すぐに8ピンをツモアガリして2000/4000は2500/4500。
その後は店長とメンバーさんのアガリで東四局オーラスを迎え、点棒状況は私が34000持ちのトップ目だが、2着3着も30000点持ちの大接戦。
「苦戦しそうだな」と考えていると、ダンラス目が早々に2副露し、3着目から1000点のアガリ。飛んだらトビ賞で祝儀1枚多く払うことになるので、安アガリでも価値がある状況だ。店長が「もう少しゆっくり打ってよ~」と冗談めかして言っていたのを今でも覚えている。
従業員が楽しそうに働いているのを見て「いい雀荘だな」と思った。
「ラストありがとうございます!優勝は石坂さんです!おめでとうございます!」
初戦をトップで飾り、ゲーム代を払った時には緊張は既にほぐれていた。
闘牌終了!
途中からマルの卓(お客さんのみの卓)になったが、怖いお客さんは一人もいなくて安心した。私と同じくらいの年代の人もいて、レートの割に若い人が多いなと感じた。そしてみんな打牌が早い。不慣れな私はついていくのがやっとだった。
一進一退の展開が続き、大きな見せ場もないまま10ゲーム打ち、3-3-2-2で+4200Gで終了。初めての御徒町エスラッシュは小さいながらも白星を挙げた。帰り際に店長から次回来店以降1日2ゲーム無料になるカードを5日分頂いて(もしかしたら違うかも?ちょっと記憶があやふや。)退店。
「石坂さん、ありがとうございました!」
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(今日は運がよかった。あのまま続けていればおそらく大敗していたから、次は少し打牌スピードを上げてついていけるようにしよう)
帰りの電車内で今日の麻雀の反省をしながら、「次はいつ行こうか」と考えながら帰路についた。
歌舞伎町ルールデビュー戦の話 ─完─
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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