こんらっしゅ!あざらっしゅです!
本日は新規でクアトロ(現在は諸事情により閉店)に行った話です!クアトロは私がお客さんとして行った回数が一番多いピン東風のお店です。これはそんないろいろと思い入れのある雀荘話の1ページ目です。
では、始めます!

初めての歌舞伎
2019年1月、当時の私は御徒町エスラッシュのキャッシュバックカードを丁度使い切ったところだった。その日のエスラッシュはちょい浮き。御徒町駅前で家系ラーメンを食べながら今後について考えていた。
「このまま打ち続けるとゲーム代の分だけマイナスだな…」と、感じた私は新たな歌舞伎町ルールピン東雀荘を開拓することにした。「歌舞伎町 雀荘」で検索する。
さくら、ロード、ダンディ…
歌舞伎町の老舗雀荘の名前が検索結果に名前を連ねる。その中で目に留まったのは2016年オープンと比較的新しく出来た、黄色い看板が特徴の店だった。
「リーチ麻雀クアトロ」
私はすぐにクアトロに関するブログや口コミなどを調べた。「スピードバトル!赤赤金金!」「5勝戦がアツい!!」「内装がバーみたいで綺麗でした。」
ブログや口コミの文言一つ一つに心惹かれた私は、次の休日を利用して行くことにした。新宿歌舞伎町。幼い頃、家族と一緒に歩いて以来一度も来たことはなかった。最後に来たのはいつだったか、昔の思い出に浸りながら私は、中野行きの電車内で眠りについた。
いざ、クアトロ!
新宿駅で迷いながら東口を出て、歌舞伎町一番街のゲートをくぐって徒歩30秒、目的地に到着した。

金牌が描かれた看板を横目に階段を上り店内に入る。
「いらっしゃいませ。お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
名札に最高位戦と書かれた男性従業員が私に気付く。
「初めてです。」
ハッキリ言えた。今でもそうだが、初めて行く雀荘というものは緊張するものだ。それが15分で当時の私の日当が動くような店なら尚更だ。バーのカウンターのような待ち席に腰を下ろす。新規カードに名前など最低限の情報を記入して待っていると、先ほどの最高位戦の方がルールブック片手に説明を始めた。
「ルール説明をさせていただきます。最高位戦日本プロ麻雀協会の〇〇と申します。恐れ入りますが説明に入る前に手指の確認をさせていただきます。」
少し面食らった。雀荘入るのに手指の確認が必要なのか。これは推測だが、「怖い人」が来ることが時折あるのだろう。やましいことも無いので素直に手のひらを出した。ルールに関しては他の方のブログであらかじめ予習していたので、すぐ頭に入った。
- 1-20-50。
- 一発と裏ドラにカード1枚の祝儀。
- 祝儀牌は赤赤金金。赤はカード1枚、金はカード2枚。
- 白ポッチはリーチ後オールマイティ。リーチ後ツモでカード1枚。
- 役満はロンアガリカード5枚、ツモアガリカード3枚。
上記説明の「カード」が何を示すかは聡明な読者諸兄には必要ないだろう。やがて説明が終わりお客さんの空いた席にご案内となった。
闘牌開始!
「よろしくお願いします。」
同卓者に一言挨拶をして配牌を開けると、手牌の中心に燦然と輝く牌が2枚並んでいた。東一局からいきなり大勝負だ。この手を物に出来るかで今日一日に影響を与えるといっても過言ではない。
(ツモれば4枚オールで12枚…!)
無意識のうちに口元が緩んでいたのかもしれない。鳴ける牌が一つも出ないまま中盤に下家からリーチが入り、数巡後にツモアガリ。メンピンツモ赤裏、満貫の2枚。
(誰が打ってもこうなる。仕方ない。必要経費。)
そう自分に言い聞かせて、2000点と卓の左手側に備え付けられた袋からカードを2枚取り出した。頼んだホットブラックを一口飲みながら、手牌を卓の内部に落とす。まだまだ勝負はこれからだ。
…
………
………………
15分後、私はヤキトリのままオーラスを終えた。目の前の液晶には-74と表示されていた。払った祝儀も合わせると初戦は15400Gのラス。痛い。ただ、痛い。
(とんでもない所に来てしまった…)
胸の奥底で少しだけ後悔しながら次のゲームに入った。
ゲームの途中で気付いたことがある。打牌がエスラッシュと比較して遅いのだ。それもそのはず、時刻は午前8時。同卓者は、おそらく徹夜で打ってフラフラな年齢不詳のおっちゃんと、散歩がてらやってきたような60歳くらいのおじいちゃん二人なのだ。卓内の平均年齢が20代のエスラッシュと比べるとどうしても打牌速度は遅くなる。
(最初のゲームは雰囲気に飲まれていたかもしれない。いつも通りのペースで打とう。)
気持ちを切り替えていくと、少しずつ調子が上向き始めた。10時の5勝戦が始まる頃には、初戦で作った負債はほぼ完済していた。
5勝戦、開始!
10時前、昼番のメンバーと、5勝戦が目当てのお客さんで少しずつ店内が活気付き始める。やがて昼番の店長の声がホールに響く
「10時になりましたので、5勝戦を開始いたします。1番最初に5勝したお客様に20000G、2番目以降16時までに5勝したお客様には1000G分のポイントです。皆様頑張ってください!」
20000G、およそ大き目なトップ2回分だ。当然押し引きの判断基準も変わってくる。例えば4勝していてトップを取れれば5勝という状況なら、普段2着止めする点棒状況でも強引に続行してトップを狙うようになる。
(とりあえず3勝するまでは、あまり意識しないようにしよう。無理にトップを狙って3着ラスが増えたら本末転倒だ。)
そういう私の考えむなしく、隣の卓で4連勝が出た。私はトップこそ0回だったものの、タンヤオ赤金金の満貫5枚をツモっていたので、収支はプラスだった。4勝の人を追い抜いて5勝するのは厳しいと感じたお客さんがラス半をかける。やがて隣の卓が繋げなくなって、私の打っている卓にもラス半が入り、私の卓と合体することとなった。
「ツモ。6000オールの1枚です。」

東一局、隣の卓で4連勝していた若者が中心に穴のあいた牌をツモった。リーヅモチートイドラドラ。待ちはドラの3ピン単騎。
「〇〇様白ポッチツモご達成です。おめでとうございます!」
(((あ、終わったな。)))
私とともに6000オールを被弾した同卓者2人の心の声が聞こえた気がした。結局若者を止めることは出来ず、開始からわずか1時間半で5勝戦は終わった。
終戦、そして…
「2卓ラストです、ありがとうございました!ご優勝のお客様、〇〇様です。おめでとうございました!」
「〇〇様5勝ご達成ですおめでとうございました!」
店長の声がホールに響き渡る。それとほぼ同時に、
「ラス半!」「俺も!」「これで終わる。」
店内のあちこちから5勝戦目当てのお客さんのラス半コールが聞こえた。5勝戦開始時には4卓立っていたが、終了した途端に1卓にまとまろうとしている。この日の売り上げはあまり振るわなかっただろう。
「ラス半でお願いします。あとカレーライスください。」
ちょうど腹が減ってきたので、カレーを頼んだ。クアトロはフードメニューが無料で食べられる。カレーのみならず牛丼、トースト、ラーメン、さらにアイスまで無料だ。最終ゲームを2着で終えて、待ち席で近代麻雀を読んでいるとカレーが運ばれてきた。
初めてクアトロで食べるカレーは、「雀荘で食べる」というスパイスも相まって身にしみる味だった。ごちそうさま、と一言いって店を出た。
「ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております。」
初めて歌舞伎町の雀荘に行った話 ─完─
最後までお読みいただきありがとうございました!
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